読書会、今回のテーマは『私とは何か「個人」から「分人」へ』平野啓一郎著です。
オシャレなカフェで、オシャレな平野さん。
まずは、なんと言っても新書の帯に書かれたコピーが強烈です。
「生きるのが楽になった!!」
読み終えて「分人」という考え方が面白かったのですが、問題を深く掘り下げた理論にまでは至っていない感じがします。
ただ、この「分人」という考え方には、とても革新的な「自己肯定のヒント」があると思います。いじめや人間関係で悩んでいる人がこの本を読み、個人ではなく分人として生きる道を開くことがでれば、きっと生き難さから抜け出せることでしょう。そういう意味で「話題にすべき一冊」に違いありません。
本書の冒頭に触れている「個性」についての問題は、本の中では最後まで保留のままでした。読書会でも「個性」について語り合ったところ、あまり活発に意見が出ず、個性の問題は日本人にとって語りにくい話題のように感じました。
ところが・・・
読書会に参加されいているアメリカ人のMさんからは、日本人の個性が欠如している問題について、とても貴重な意見を聞かせてもらいました。ここで詳しく書くのはひかえておきますが、ちょっと頭の痛い(汗)自分にも身に覚えのあるような話でした。
ということでMさんの意見から個性についての解釈を、もっとグローバルな視点から捉える必要があると感じられたことが、今回の読書会の一番大きな収穫だったかもしれません。
有意義な読書会でした。