2011年5月6日金曜日

『六ヶ所村ラプソディー』

2006年製作ドキュメンタリー映画『六ヶ所村ラプソディー

監督(女性)の度量というか、監督としての才能を感じる映画でした。

核燃料再処理工場に反対をして行動を起こす人、私利私欲優先で賛成派の人、そして「中立派」と言って結局は逃げてしまう人・・・。そして今回の震災後には、また違った動きがあるのかもしれません。

それより何より、放射能の怖さを思い知らされる映画でした。そうです、この国は原子力発電だけじゃない、ウラン濃縮施設にプルトニウム再処理工場もあるという事実です。それらの施設から出る放射能を含んだ気体は、150mの高さの煙突から空へ排出。放射能を含んだ液体は長さ2~3㎞(!)の配管から海へと排出されているのです。想定外だった保管容器の「応力腐食割れ」の問題。プルトニウムには20gで2千人を死に至らす力があるのに、試験段階ですでに4万トン(!)が再生されているという事実。爆発した場合の温度が280℃、その処理を行っても100年でやっと200℃までしか下がらないという問題などなど・・・。

核兵器、いやそれ以上に匹敵するモノを持っている国に住んでいたとは・・・今回の震災よりもっと以前から放射能が放出されていたこと、ほとんど知らずに生きていた私たち。情報は自分から集めなくてはいけない、と学びました。

沢山の人に観てほしいです。